文系SEりくひろの転職体験記#1-8「面接体験記④」
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1.好調な選考状況に手応えを覚える
ここまで7社の1次面接を受け、5社通過というこれ以上ないくらいの好調さに、私は確かな手応えを感じていました。と同時に、『ほんの4~5年前の就職活動の時はどの企業も冷たかったのに、ちょっと景況が変わるとこんなにも態度が変わるものなんだなぁ』と、冷静に見ている自分もいました。これをきっかけに企業を信用しすぎてはいけないという私の価値観が、実感として形成されました。
と同時に、『こんなに好調なら、内定が出て且つこちらの印象も良い企業の中から、最も待遇の良いところを選べば良いな』というおおよその方針も自分の中で打ち立てていました。
2.面接体験記④
企業ファイル⑧:TE社
1次面接
名古屋市に本社を構える企業。オープン系もやってないことはないが、どちらかというと組込系メインの会社だそうで、面接を受けながら『あー、ちょっと間違ったかな?』と思っていました。
しかし、この会社の特筆すべき点はそんなところではありません。ここの面接では大変な目に遭いました。面接官の中に一人女性管理職がいらしたのですが、型通りの面接を終えた後は、その方から非常に偏った質問を浴びせ続けられることになりました。
女性面接官(以下、面)
「昨今は女性の社会進出が非常に進んでいますが、どうお考えですか?」
りくひろ(以下、り)
「優秀な女性が能力を発揮できる場が増えているのは良いことと思います。」
面
「弊社では女性社員の比率を高めるために積極的に採用を進めています。職場における女性への男性からのサポートについてはどうお考えでしょう?」
り
「子育て中の女性に対するサポートということでしょうか?私は、その方が責任を持って仕事をしたいという意思のある方なら、できる範囲のサポートをしたい人間です」
面
「それもありますが、女性は子育て以外にも色々あるでしょ?全員結婚して子育てをするわけじゃないですし。女性に対する偏見とか、男性に比べて非力だとか、月のものがあって体調が不安定とか、そういうところにもサポートがほしいんです、私達女性は」
り
「(何言ってんだこいつ…)女性に対する偏見は私はありませんが、体調不良については男女問わず申告してもらって調整すれば良いことですし、殊更女性の体調不良だけをクローズアップする必要ないと思います。生理休暇も使いたければ使えば良いし、本人が知られたくないと言うなら有給使えば良いと思います。
この業界であまり力仕事をやったことは私はありませんが、まあそこは適材適所で男性がやればいいんじゃないですかね。」
私がこのように答えてる間、面接官はだんだん険しい表情になっていきました。
面
「違うんですよ。女性はね、定期的に必ず体調が悪くなるの。それに対して色々言われるんですよ。制度を使うことを良しとしてもらうことは当然ありがたいですが、気持ちとして寄り添ってもらえるかどうかってとても大切なんです。女性に対する偏見も未だにありますよ。私はそれと戦ってここまで来ました。味方がいると思えるかどうかってとても大切です。男性はそれを理解し、寄り添うべきです。」
『あー、これだいぶめんどくさい自称フェミニストの方だな』と思いました。
また、ここでこんなのが上のポジションにのさばっている会社はないなとジャッジを下しました。
り
「私は仕事をするために会社に来ますので、属性で誰かに過剰に気を遣ったりはしません。男女問わず、要求事項があるなら自分で主張すべきですし、その主張を受け入れてもらえるよう、普段の仕事や人間関係構築をやるべきだという考えです。
この話題が続くならここで面接を終わりにしましょう。私はフェミニズムについて議論しに来ているわけではありません。」
女性面接官の方はものすごく怒っていましたが、周りのおじさん面接官たちが『ごめんね!帰って良いよ!』という感じで目配せしてきました。「だから男は嫌いなの!」的なことを叫んでいる女性面接官を背に会場を後にしました。
その後、会場を出て数分でお見送りの連絡が来ました。転職エージェントのアドバイザーに面接でのやりとりを伝え、「あの人を面接官として出すのは止めたほうが良い。それが出来ないならあの会社へのサービス提供をちょっと考えたほうが良いですよ」とすごく余計なことを言いました(笑)いや、3者とも不幸にしかならないと思います、あの調子では。
企業ファイル⑨:SY社
1次面接
東京都大阪にそれぞれ本社を持つIT企業。パッケージ販売やプライム案件、請負開発などを行っているとのこと。現在比率の低いプライム案件拡大のための人員を確保したいとことで応募しました。
この会社は、面接前に非常に気になったところがありました。転職エージェントを利用して応募した企業で、書類選考に通過すると日程調整後面接を行うのですが、事前に案内メールが送られてきます。そこには、大体日時・場所・時間・担当者・連絡先などのオーソドックスな内容と、エージェントからのアドバイスみたいなものが書かれており、大体どこの会社も似たような情報が載っています。
しかし、この会社はそれに加え、企業メッセージのようなものが加えられていました。『弊社では指示されたことに対し、考えるよりまず動ける人を欲しています。』
一言一句合ってはいませんが、内容はこんな感じです。これってつまり、
『会社の言うことは何でも聞く駒が欲しいんです』
って言ってるのとほぼ同義なんじゃないか?という印象を受けていました。受ける意味有るのかなと思っていたのですが、1次面接は辞退できないということなので、仕方なく面接に行きました。
面接は名古屋駅近くにあるオフィスで行われました。面接官は名古屋の人事担当者1名と、大阪からWeb会議で参加の開発部隊の部長さん1名でした。『1次面接から部長が出てくるなんて気合入ってるな』と思いましたが、序盤はいつも通り、型通りの質問で特に変わったところはありませんでした。ところが、後半雲行きが怪しくなってきます。
面接官(以下、面)
「簡潔且つ論理的にお答えいただいたので、おおよそ理解できました。1点再確認なんですが、転職理由で『部署異動をきっかけに、自分が思い描くキャリアパスを目指すのが難しくなった』とのことでしたが、この部署異動はどういうきっかけだったんですか?」
りくひろ(以下、り)
「他の部署で数年教育した人材を、社内で最も売上の大きい部署に送り込むというキャンペーンによるものでした。社長の発案だったそうです。」
面
「う~ん…それで転職ってのがわからないんですけど、それって名誉なことじゃないんですか?」
うわ、出たよ。
確かに、移動を通告したときの部長も言ってましたよ、「栄転」って。でも実際には社長の思い付きに付き合って私を売り飛ばしただけの話です。そんなのに騙されるほど馬鹿じゃありません。
り
「社内的に名誉なことでも、それで私が自分の目指すところに辿り着けなくなってしまっては意味がありません。それが自分にとって名誉なことかどうかは別問題です。」
このように答えると、面接官の部長は一気に不機嫌になりました。
面
「それは会社が決めたことに従えなかったということですよね。弊社ではそういう方はご活躍いただけません。」
り
「そうですか。それではこれ以上は時間の無駄なので終わりにしましょう。」
ということで、こちらはあっさり終了。その後筆記試験があったようですが、受けても時間の無駄なのでパスして帰ってきました。
数日後、お見送りの連絡が来たのですが、ふざけていたのはその理由。『御社でご活躍いただけるレベルに達していない』とのこと。どうやらこの会社は自分たちが是とする方針に従えない人間はレベルが低いとジャッジしているようです。お里が知れますね。
あと、もう一つこの会社で不気味だったのは、部長がご高説垂れている間ずっと、横で立って聞いていた人事担当者が『ヘドバンしてんの?』ってくらい大きく頷いていたことでした。対外的には結構爽やかなイメージで売ってますけど、実態は宗教的とも言えるほど体育会系のようでした。
3.今回の教訓
- 企業と社員の関係はあくまで紙1枚。どちらかが一方に依存しすぎるのはNG。労働者は企業を信用しすぎてはいけない。
- 過激派フェミニストに注意。議論するだけ時間の無駄。
- 社員を駒扱いする企業に注意。どんなに繕っていても面接である程度面接官に話をさせれば必ずボロが出ます。質問などを積極的にして相手に話させること!
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